テレビ朝日では「未来をここから」プロジェクトの一環でSDGs企画をお伝えします。27日のテーマは「住み続けられるまちづくりを」です。森に囲まれた山梨県・小菅村でエネルギーを地産地消することで地域経済を回していく取り組みが進んでいます。
村の中心部にある日帰り温浴施設小菅の湯。関東一円から利用客が訪れるこの温泉をいい湯加減にしているのが…。
小菅の湯 支配人 村上伸哉さん 「この中に木を入れてこれを燃やして熱にしています」
薪(まき)を使ったボイラーです。ボイラーに必要な電力は太陽光パネルで調達するほか、太陽熱温水器も活用しています。
こうした組み合わせは全国でも例がなく、今年「新エネ大賞」に選ばれました。
小菅の湯 支配人 村上伸哉さん 「(電気、灯油から)薪ボイラーに変えることで、二酸化炭素の排出量を1年間に約100トン削減することができました」
電気代などが浮いたことで、年間のコストも1400万円、45%削減できたといいます。
そんな薪は一体、どのように作っているのでしょうか。
松尾由美子アナウンサー 「力仕事かと思ったら、そんなに必要ないですね力が」
燃料となるのは、村の95%を占める森林から出た間伐材。山の持ち主などから村が間伐材を買い取ることで資金を森林整備に役立ててもらうのが狙いです。
薪製造所立ち上げ人 関口智久さん 「切ってそのまま切り捨て間伐という捨てたままだったんですね。せっかく資源があるのであれば、地域の方が豊かになる使い道になったらいいなって」
“森を活用して森を守る”小さな村の取り組みは始まったばかりです。
「薪割り機」は体への負担が小さいので、冬に閉鎖する施設の女性スタッフも冬場の仕事として薪割りを行っています。村の雇用創出にもつながっています。