米ロの交渉を巡り、プーチン大統領がトランプ大統領にすり寄り過ぎているとして、ロシアのいわゆる「愛国者」たちがプーチン大統領は「気がふれた」などと痛烈に批判しています。
ウクライナの占領地を含むロシアの鉱山開発を巡ってプーチン大統領がアメリカとの共同開発を提案したことを受け、プーチン大統領の足元で不協和音が生じています。
ロシアメディアによりますと、ドネツクのスパルタ大隊の元司令官でウラル地方の全権代表のアルチョム・ジョガ氏は26日、レアメタルをアメリカに引き渡す必要はないと指摘しました。
「国益のために保護する必要がある」と地元の会議で述べたということです。
プーチン大統領は、息子をウクライナ侵攻で失っているジョガ氏を「愛国者」の象徴的な存在と位置付けてきました。
また、ロシアの国営メディア「ラジオスプートニク」の司会者らは「いら立ちを覚える」などと述べたほか、プーチン政権を強く支持するテレグラムのチャンネルも「じいさんは気がふれた」と痛烈に批判しています。
アメリカのNBCニュースによりますと、18日のサウジアラビアでの米ロ高官協議の際、ロシアはビジネスマンであるトランプ大統領を意識し、占領地であるウクライナ東部のドンバスとザポリージャのレアメタルの所有権について議論したとされています。