厳しい寒さは畜産にも影響を与えています。宮城県大崎市の牛舎では、寒さに弱い子牛への対策が取られています。

 大崎市田尻の繁殖農家、氏家邦佳さんです。肉用牛の子牛を繁殖するため、親牛を含め約70頭を飼育しています。

 繁殖農家氏家邦佳さん「子牛は寒さに弱いもので、とにかく保温だけには気を使って」 子牛は寒さに弱く、18度から23度が過ごしやすい気温です。この気温より低くなると体内で熱を作り出すためのエネルギーが大きくなり、発育に必要なエネルギーが不足し肉付きが悪くなると言います。更に。

 繁殖農家氏家邦佳さん「風邪、下痢といった病気が増えるのが現状で、どうしても発育不良、最悪の場合死に至るということもありますので換気等も大事なんですが、やはり保温に特に気を使っております」

 この時期、牛舎の床には普段の3倍の量のわらやもみ殻を敷いて子牛が冷えないようにしています。

 牛舎内に設置されたヒーターを夕方から翌朝にかけて稼働させ、子牛は防寒着を使って直接、温めています。

 この冬はこれまで雪も少なく極端に気温が低い日が少なかったため、電気代は夏場の2倍程度に収まっていますがこの先、寒い日が続けば経営を圧迫するのは確実です。

 繁殖農家氏家邦佳さん「これは私の家だけではなく、畜産農家の人たちが辛い所なのは間違いないのは正直な話ですね」

 燃料費が高騰する中、この厳しい寒さは畜産関係の方々にも頭の痛い問題となっています。氏家さんは対策を徹底して最強寒波を乗り切りたいと話していました。