23日午前、仙台市若林区の住宅街にイノシシ1頭が出没し、高校の窓ガラスを突き破りました。このほか、通行人とぶつかったり、車が壊されたりする被害が出たということです。
中津川夏帆記者「体育館の正面玄関です。あちらの窓をイノシシが突き破ったとみられ、周りには血痕も確認できます」
23日午前8時30分ごろ、若林区上飯田の仙台東高校で、グラウンドと校舎内に体長1メートルほどのイノシシ1頭が侵入しました。
イノシシは、校舎と体育館の窓ガラス3枚を突き破ったということです。
校内には少年野球の児童や保護者らおよそ40人がいましたが、けがはありませんでした。
仙台東高校菅野淳一教頭「非常に驚いています。のどかな田園地帯にイノシシが現れるのは予想できなかったので。けが人が1人も出なかったとのことは幸いだったと思う」
宮城県内でのイノシシの捕獲数は、2020年に1万2000頭余りと5年前と比べ2.5倍も増え、市街地での目撃も増えています。
イノシシが出没した若林区上飯田地区は、田園地帯にある住宅密集地で、周辺には広瀬川が広がり山はありません。
警察などによると、過去に目撃情報はないということです。
仙台東高校の生徒「山がすごく遠いのにここまでイノシシが降りてきたことにびっくりしました。もし祝日ではなかったら、けが人が出ていたかと思うと怖い」
これまで警察には、およそ20件の通報が寄せられ、通行人とぶつかったり、車が壊されたりする被害が出たということです。
警察と区役所がイノシシの行方を追うとともに周辺の住宅に注意を呼び掛けています。