宮城県の新型コロナの新規感染者は減少傾向ですが、仙台市の救急搬送困難事案は高止まりの状態が続いています。理由を仙台市消防局に聞きました。
救急搬送困難事案は、救急隊が患者の受け入れについて医療機関に4回以上問い合わせをし、かつ患者を乗せたまま現場に30分以上滞在したケースを指します。
宮城県の新型コロナの感染者数は、1月2日からの1週間で1万3000人余りでしたが、1月23日からの週は約6700人に半減しました。
一方で仙台市消防局の救急搬送困難事案は、1月2日からの1週間で124件でしたが感染者が半減した1月23日からの週も133件と高止まりとなっています。
仙台市消防局佐々木隆広救急課長「救急隊の活動は7波、8波のピークの感染対策と、今の活動は何ら変わっていません。おそらくは医療機関の方でも同じような考えで、感染者が減ってきたからといって、感染(対策)を緩めたりということではなくて、慎重な対応を図っているんだと思います」
救急搬送困難事案が減らない理由について仙台市消防局は、救急車の出動要請が増加していることと、搬送されて来た人の検査など感染者数が減っても病院側の負担が減っていないことが影響しているのではないかと分析しています。
交通事故によるけがで救急搬送された人でも検査すると陽性と判明するケースもあり、救急の現場では感染対策の手を抜けないということです。