春に宮城県の高校を卒業した人の求人倍率は4.22倍と過去最高を更新しました。若手の人材を確保したい企業側の採用競争は、過熱しています。
本格的な就職活動が夏に始まるのを前に、就職希望の高校生を対象にした職業体験イベントおしごとフェアが仙台市宮城野区で行われました。
イベントには200人を超える高校生が参加しました。お目当ては、建設会社やスーパーなど18の企業や団体が設けた職業体験ができるブースです。
靴磨きを体験した高校生「何も知らない業界だったので、だからこそ知りたいなと思って足を運びました」
この職業体験イベントを企画したのは、高校生の就職活動を支援する大阪の会社、ジンジブです。
高校生の就職活動は7月に解禁されますが、1カ月以上前に仙台市でこうしたイベントを開くのは初めてです。
仕事に関する情報の少ない高校生に、早くから職業への意識を高めてもらう狙いがあります。
ジンジブHRコンサルティング事業部近藤海里部長「圧倒的に企業様からの求人が増えている状況になっているので、就職する高校生に対して募集する企業様が完全に多い状況が続いています」
宮城県の高校を卒業した人の求人倍率は4.22倍と、過去最高の水準となりました。
コロナ禍でストップしていた企業の活動が活発になり、企業側の求人は増えています。
一方で、少子化や進学を希望する人が増え、企業側の採用競争は過熱しています。
警備会社の採用担当者「警備業に限らず、いろいろな業種、業界で(人材の)取り合いになっていますけれど、我々は我々として最大限のメリット、あるいは学生が求める価値観にどれだけ近づけられるか、そういったところで頑張っていくほかないかなと思っています」
飲食チェーン社長「就職よりも進学を希望される生徒さんが多い時期が続いていると思いますけど、2023年度あたりから少しずつその流れも変わってていますし、また就職希望者も増えることを期待しております」
採用競争が過熱する一方、ミスマッチによる離職など課題も多いことから、こうした取り組みは今後も広がりそうです。