27日に投開票される衆議院選挙、宮城5区の候補者の訴えや争点に対する考え方です。

 立候補しているのは届け出順に共産党の新人、中嶋廉候補(71)、自民党の前職、小野寺五典候補(64)、日本維新の会の新人、境恒春候補(45)です。

 強固な地盤を持つ自民党の前職に、宮城県議会議員の経験がある新人2人が挑みます。宮城5区は沿岸から内陸まで9市町と、宮城県のほぼ半分を占める選挙区です。

 宮城県議会議員を1期務めた共産党の中嶋候補は、街頭演説の予定をXで周知するなどSNSも駆使し支持拡大を狙います。
 中嶋廉候補「中嶋さんに投票できないのが残念って言われて『どちらにお住まい?』『美里町です』『5区です』そういう奇妙な会話が結構あるので、おろそかにはできないんですよね宮城5区っていうのは」

 自民党派閥の裏金問題を批判した上で、1次産業や福祉などにかける予算を増やすよう訴えます。
 日本共産党中嶋廉候補「裏金政治温存にまっしぐらの自民党、今度の選挙で勝たせていいのでしょうか。農業予算を増やす、地域の人口減少に歯止めをかける、日本共産党を伸ばしてください」

 気仙沼市を中心に強固な地盤を持つ自民党の小野寺候補は当選8回、防衛大臣などを歴任してきました。
 小野寺五典候補「この物価高、この過疎の問題、少しでも前を向いて元気になっていけるのか、その思いで今回、日本全国の予算を作ってそして形にしていきたい」

 石破総裁誕生に伴い、政策立案の責任者である政調会長に就任した小野寺候補。今回、宮城5区に編入された地域に足を運びます。
 小野寺五典候補「加美町、色麻町では私は新人です。ですが国会に行けば、私は自民党の政策の責任者として大きな力を発揮できます」

 境恒春候補「おはようございます。お仕事頑張ってください」
 維新の会の境候補は、2011年の宮城県議会議員選挙でみんなの党から立候補して当選し、3期12年宮城県議会議員を務めました。
 境恒春候補「皆さんと会話をしているような大事な場所ですね。要望対応とか陳情対応する場所にもなってるんです。境ここにいつも立ってるよな、と

 有権者との対話を大事にしているという境候補は、昼の休憩時にも地図を開き多くの有権者の声を拾える遊説ルートを練ります。
 境恒春候補「1つ目は日本経済の再生、2つ目は日本の外交力の強化、3つ目は持続的な農業水産業の振興であります。皆さんと共にですよ、新しい時代を新時代を切り開いて行きたい」

 今回の選挙戦で大きな争点となっているのが、政治とカネの問題です。
 有権者「みんな1円でも本当に大切にしてるのに、政治家はずさんだなと思います」「お金にきれいな政治家が少ないと思っています。お金をきちんと明確にする方を選びたいと思います」

 中嶋候補は、企業や団体からの献金自体を禁止すべきと主張します。
 中嶋廉候補「私たち日本共産党は企業献金、団体献金は1円も受け取ったことがありません。企業献金も団体献金も政党助成金もない、そういう政治を作ることが本当の民主主義を育てていく上でとても大事な一歩になる」

 小野寺候補は、政治資金の透明性を確保すべきだと強調します。
 小野寺五典候補「しっかり透明性を高めて、適正に政治資金については対応していくというのが基本です。それを守れなかった自民党の仲間がいるということ、これは党全体として国民の皆さんにおわびをするということ」

 境候補は、企業団体献金の禁止に加え、国会議員に支払われる旧文通費の使い道も公開すべきと訴えます。
 境恒春候補「旧文通費につきましても月100万円ですよ。大きいお金ですよ。それを何も公開せずにポケットに入れてきた。政治家が国民の皆さんにきちんと面と向かってですね、クリーンな政治を作っていかなきゃいけないなと思っています」