長引く物価の上昇について地域経済の専門家は、海外情勢や賃上げなどの影響で新年度も高止まりや上昇傾向が続くと分析しています。

 七十七リサーチ&コンサルティング田口庸友首席エコノミスト「新年度の物価については上昇圧力と下落圧力と両方が入り乱れるということが考えられますが、リスクも含めてどちらかというと上がる方向の圧力の方が強くなるということで、高止まりの状況が続くのではないかと」

 「政府が実施している電気やガソリンの価格抑制策をいつまで続けるかは難しいということでいずれ縮小終了すると。日米の金融政策次第ではあるものの、円安基調が続いていると。これが長引くとまた輸入物価が上昇するということで、国内の価格にも転嫁されると再値上げが起こりうる」】

 物価を押し下げる要因として考えられることは。

 七十七リサーチ&コンサルティング田口庸友首席エコノミスト「海外の経済、特に中国が非常に減速しているということで様々な企業や経済活動が停滞する可能性がある。エネルギー原油価格の下落要因になると。物価高が続くと家計が節約志向を強めて個人消費が停滞するとなると、企業としても値上げを続けるのは難しい。むしろ値下げをする、そんな競争が出てくると。これが物価の下落要因になると」

 田口さんは、大企業での賃金アップの流れが地方にも波及するかが重要だとしたうえで、個人でも所得を増やす工夫が大切だと指摘します。

 七十七リサーチ&コンサルティング田口庸友首席エコノミスト「色々な副業や兼業も認められたり、リスキリングですとか様々な人手不足の中で所得を得る機会が増えているということなので、節約一辺倒ではなくて、その家計の所得を増やす様々な取り組みも検討してみる必要があるかと」