宮城県で給食の牛乳を飲んだ児童生徒が体調不良を訴えた問題で、仙台市教育委員会は17日から牛乳の提供再開を前に学校現場での対応を公開しました。
4月25日、東北森永乳業の牛乳を飲んだ児童生徒らが腹痛や吐き気などを訴え、仙台市を含む宮城県12の市と町で牛乳の提供停止が続いています。
このうち仙台市教育委員会では、保健所の検査でも食中毒の原因となる菌が検出されなかったことなどから17日に牛乳の提供を再開することを決め、宮城野区の榴岡小学校で牛乳の安全性を確認する工程を公開しました。榴岡小学校では24人の児童が体調不良を訴えていました。
牛乳の提供再開に当たり、これまで校長のみだった給食前の試飲について教職員2人を追加し3人体制で行います。味やにおいなどを確認した後に異常があれば市に報告します。不安を感じる場合は、保護者の申し出で牛乳を飲まなくても良い対応を取ります。
牛乳の搬入後の管理について榴岡小学校では、これまで通り栄養教諭による受け取り時の確認の後10度以下に保たれた保冷庫で保管し、試飲を経て児童に提供するということです。
榴岡小学校多賀野修久校長「栄養価の面からも牛乳を提供していただけるのは非常にありがたいことだと思っていますので、十分な安全を確認したうえで給食を食べていきたいと思っております」
郡仙台市長は「牛乳を待ち望んでいる子どもたちも多かったと思う」と話し、安全対策を強化した上での提供再開に理解を求めました。
郡仙台市長「検食を拡充していった上で問題が無ければ、お子さんたちに提供を早めにしたい。新たに検査を強化するような取り組みもした上で、牛乳の提供が再開できるということで良かったと思います」