今年は株価が歴史的な動きを見せました。一方で、私たちの暮らしは変わらず、物価高の影響を大きく受けています。来年の景気、暮らしはどうなるのでしょうか。
■2024年は「新NISA」「金融教育」
真剣な表情で画面を見つめながら株を購入する子どもたち。大人顔負けです。先週できたばかりの子どもたちが投資家のように株の売買を体験できる施設です。
今年は1月に新NISAが始まり、8月には官民一体で広く金融教育を進める活動も本格化しました。NISAの新規口座開設件数は、今年は去年の1.6倍のペースで増えています。わたしたちの暮らしに投資が少し身近になった1年かもしれません。
■史上最高値4万円台 乱高下も
今年の日経平均株価は、かつてない動きを見せました。2月に史上最高値を34年ぶりに更新すると、3月には初めて4万円台にのせます。
しかし、アメリカの景気減速への懸念や日銀の追加利上げによる急激な円高が市場を揺らします。8月には過去最大の下げ幅を記録した翌日に、過去最大の上げ幅を記録する歴史的な乱高下もありました。
■街の声「物価高が勝っている」
株や投資について、街の声は…。
女性 「生活費でほぼほぼいっぱいいっぱいなんで、給料もちょっとはボーナスいただきますけど、貯蓄はほぼほぼないですね」 「(Q.投資に回そうかなとかは?)考えていますけど、今のところ積み立てとか投資は考えていないです」 「(Q.思ってるほど世の中のニュースで株価は?)皆やってるからちょっと焦りますけど全然…」
春闘では33年ぶりの高水準の賃上げとなりましたが…。
男性 「物価高の方が今は勝ってるのかなと。そこに対しての収入が追い付いていないのかなって」
ただ、買い物客の懐事情を肌で感じている店からは…。
持丸水産 持丸健康さん 「少しは変わってきてるのかなと思いますね。値段が上がっていても買っていきますね」
■専門家「トランプ氏で好影響も」
古くから神聖なものとしても扱われてきた蛇。来年は、どんな年になるのでしょうか。辰年生まれの専門家は…。
三菱UFJモルガン・スタンレー証券 上席投資戦略研究員 大西耕平さん 「蛇年は株価が大きく動いていた局面が過去は多くて」
前回2013年はアベノミクスの始まり、その前はITバブルの崩壊、さらにその前は最高値更新と、蛇年は景気の転換点になってきました。
アメリカのトランプ次期大統領の政策に影響される可能性が高いものの…。
三菱UFJモルガン・スタンレー証券 大西耕平さん 「関税のリスク等がアメリカ以外ではかなり警戒されていると思うが、実は株式市場の観点で見ると決してリスクばかりではないかなと」
減税や規制緩和といったアメリカの個人消費にとってプラスの政策も打ち出していることで、アメリカの経済が活性化すれば良い流れが日本にも波及すると指摘します。
来年は、暮らしが上向く実感をたくさんできるでしょうか。