東日本大震災の津波で大きな被害を受けた、宮城県名取市の北釜地区に震災の記憶や地域の歴史を伝えるメモリアルゾーンが完成しました。

 メモリアルゾーンは、仙台空港にほど近い名取市の北釜防災公園内に整備され、30日は元住民ら約70人が出席し完成を祝いました。

 北釜地区では、津波で住民約400人のうち54人が亡くなり、震災後、市の災害危険区域に指定され、現地再建の道は閉ざされました。

 メモリアルゾーンには、復興の歩みを記した年表と共に地区の写真が展示されていて、震災の記憶と教訓を伝えています。

 また、震災前に撮影された季節の行事や地域の歴史を紹介するパネルも設置されています。

 北釜地区の元住民「私たちは持ってない写真、津波で流れちゃってもうないから。こうやって見ると懐かしいですよね」

 ふるさと北釜を残す会鈴木英二会長「百聞は一見にしかずだと思いますので、ぜひ津波があったというのを伝承できたら」