コロナ5類移行後、初となるゴールデンウィークがいよいよ始まりました。ただ、歴史的な円安、物価高の影響もあって過ごし方に異変が起きているようです。トレンドは「安く」「近く」「短く」です。

■夏日に1時間半歩き…圧巻「奇蹟の大藤」

メ~テレ 小松崎花菜アナウンサー 「今観光バスが入ってきました。全部で138台の観光バスがやってくるということで、本当に多くの人が集まっています」

観光客 「(Q.きょうはどちらから?)埼玉県の川口から」 「(Q.日帰りですか?)日帰りです、電車・新幹線で来てます」

 27日、日帰り客など大勢の観光客でにぎわっていたのは栃木県のフラワーパーク。そのお目当ては…。

メ~テレ 小松崎花菜アナウンサー 「今、大藤が見頃を迎えていて多くの方でにぎわっています。ゴールデンウィークいっぱいまで楽しめそうだということです」

 樹齢160年を超える幹から約8万房の花をつける「奇蹟の大藤」。

観光客 「素敵です」 「これだけきれいに。藤の長さが素晴らしいと思ってついつい写真を撮った」

 ゴールデンウィーク中は藤やツツジなど5000本以上の花が咲き誇ります。

観光客 「ちょっと今海外には行けないねとは言ってました」 「(今回の旅行は)近場で、コンパクトに」

 一方でこんな人も…。

観光客 「あんまり外食はしない。家でなるべく作って食べる。(外出時は)なるべく歩いて行ったりとか、自転車で行ったりとか。(きょうは)足利駅からフラワーパーク駅まで6キロくらい歩いてきたりとかしてそういうのを節約したりした」

 この日、栃木県内では最高気温が夏日となる25.1℃を記録した地点も。

 そんななか…約1時間半かけて歩いてきたといいます。

あしかがフラワーパーク管理部 長谷川広征本部長 「(Q.遠方から来る方、近場で来る方っていうのは、変化とかって何か感じてますか?)やはり今年は少し近場の方が多いのかなというふうに感じています」

 さらに、こちらは栃木県鹿沼市のイチゴ園でも「とちおとめ」などが45分間食べ放題に。近隣などから多くの日帰り客が訪れていました。

埼玉から来た人 「毎年いちご狩りは来るんですよ、来るんですけども(別の所が)値段が高くなってここに決めました」

出会いの森いちご園 青山賀一課長 「今のところほぼ満席状態になってますが、まだ若干の空きありますんで、ぜひネットの方から予約いただければと思います」

■「今年はご利益3倍」…お遍路さんに異変が

 一方、例年以上のにぎわいを見せているのが…「弘法大師・空海」の霊場八十八箇所を順番に巡り歩くことで、願いがかなうと言われる四国のお遍路です。徳島から四国を時計周りに約1200キロを巡る長旅になることから、ゴールデンウィークなどの長期休暇を利用して巡礼する参拝客が多いと言います。

 ゴールデンウィーク初日の27日、多くの参拝客が訪れていたのはその“1つ目の寺”…ではなく“最後の寺”にあたる「大窪寺」(香川)でした。その訳とは…。

参拝客 「『逆打ち』って言って、(寺を)逆から回ると、おかげがあるって言われているんですね」 「今年うるう年でしょ。だけん『逆打ち』って言うて、うるう年の時は逆に回ったら、余計ご利益があるって」

 参拝客によると、「うるう年に通常とは逆回りで巡礼する“逆打ち”をすることで、3倍のご利益を得られる」という言い伝えがあるといいます。

 「逆打ち」は道中に次の寺の場所を知らせる案内板がなく、巡るのが難しいことなどから、より大きなご利益が得られるのだとか。

 こうした“逆打ち”効果もあり、GW期間「お遍路・巡礼ツアー」の予約数が去年と比べ、2.5倍になっているそう。(阪急交通社によると)

(Q.どんなことをお祈りする?) 群馬からの参拝客 「60の厄年なので。厄よけもかねて」 参拝客 「(今年亡くなった)主人が天国に行けますようにって。家族の願いで」 岐阜からの参拝客 「子どもたちもコロナ禍を過ぎてそれぞれ結婚して、ちょうど落ち着きましたので感謝も込めて」

 参拝客を受け入れる「お遍路宿」もGW期間中は連日ほぼ満室の状態だと言います。

宿 inn tekーtek オーナー 藤嶋正造さん 「去年と比べると、今年のお遍路さんは全体で言うと1.5倍ぐらいになっていますね」

 こちらの「お遍路宿」では1泊約3500円からと参拝客に“格安”で提供しています。

宿 inn tekーtek オーナー 藤嶋正造さん 「お遍路さんは長い時間、長い期間歩くので、やっぱり宿泊費できるだけね、抑えたいっていうのもあるでしょうし、できるだけお遍路さんに安く・気持ちよく利用していただきたい」

 四国は古くから「接待の島」とも言われ、地元住民が参拝客に対し、お茶や食事を振る舞うなど“お接待文化”が今も根強く残っています。

フランスからの参拝客 「巡礼を始めたころ、足に強い痛みを感じて、接骨院で治療をしてもらったんだけど、そこで大きな“お接待”を受けたんだ。『治療代はいらないよ、良い巡礼をしてください』って。すばらしいおもてなしだと感じたよ」

総本山善通寺 広報 安藤誠啓さん 「もう心がすさむ世の中。物価もどんどん、どんどん上昇してきていますしね。心を安定させ、豊かにする。そういった意味では(四国は)非常に良い所だと思います」

(2024年4月28日サンデーLIVE!!)