アメリカ兵による性暴力事件が公表されなかった問題をめぐり、沖縄県で4日、緊急の抗議集会が開かれました。

県民の願いも空しく、またしても事件が起きました。

アメリカ兵による性暴力犯罪が新たに発覚し、海兵隊員の男が4日、逮捕されました。

逮捕されたのは、キャンプ・キンザー所属の一等兵・ショーン・セイボル容疑者(22)。4日午前8時半ごろ、那覇市内にあるテナントビルの階段で、面識のない20代の女性の胸を服の上から触った疑いが持たれています。

セイボル容疑者は、警察の調べに対し、容疑を否認しているということです。

アメリカ兵による性的暴行事件をめぐっては、報道発表されず、沖縄県にも通報されなかった事件が、去年以降、合わせて5件あったことが判明したばかりです。

相次ぐアメリカ兵による事件をめぐる抗議集会。

沖縄を再び戦場にさせない県民の会・山城博治事務局長 「満身に怒りを込めて、この不条理を決して許さない。私たち沖縄を何だと思っているのか。なんと心得るのか」

参加者 「いま、この時間も、被害にあった女性は、本当だったら、友だちと遊んだり、家族とご飯を食べたり、私たちと同じような生活ができるはずの女性なんですが、こういうことになってしまって、とても悲しく、同じ女性の立場として、私もある意味、母親の立場として、悲しく思っています」

沖縄を再び戦場にさせない県民の会・神谷美由希さん 「すごく、いま、沖縄の人たちは傷つき、怒り、悲しんでいる。もっと誠実にこの問題に向き合ってもらって、私たちの声をしっかり聞いて、対話してほしいと思う」

県議会では、アメリカ政府への抗議決議と日本政府への意見書を採択。被害者への謝罪と、アメリカ軍に関係する事件の情報の迅速な通報体制を整備するよう求めています。

上川外務大臣 「地元の犯罪対策や、住民の不安に向き合うのは地方自治体。情報共有の在り方について、工夫や改善ができないかと考えている」