台風が通過した後も注意が必要です。

■大粒の雨と強風 道路一気に水浸し

 16日午前11時すぎの東京・六本木。関東に接近する台風としては過去最強クラスの台風7号の再接近を前に、いきなりの大雨となりました。

 台風7号の影響で16日、東京都心は1時間雨量23ミリの強い雨が降りました。そして、最大瞬間風速は17メートルに。あちらでもこちらでも、風との闘いが繰り広げられました。

 また、雨雲は強い風に流され、雨はあっという間にやんだり、そしてまた降ったりとなりました。

 台風7号の影響は各地で。千葉県勝浦市では、24時間雨量が106.5ミリに達しました。

 冠水は至るところで…。滝のような雨の後に見てみたら、道路が冠水していたといいます。

 また、台風7号の影響によって線状降水帯の発生予測が発表された福島県いわき市は午後3時、市内全域の32万人余りに避難指示を発令しています。

 千葉県旭市も午後3時半に6万2000人以上に避難指示を発令しました。

■“計画運休”途方に暮れる親子

 お盆休みの交通網にも大きな打撃が…。

 東京都心への大動脈である東西線では、16日午前10時半から西船橋駅と東陽町駅の間で計画運休を行っています。

 改札の前で途方に暮れる親子。千葉県の実家に帰省していて、横浜の自宅に帰ろうとしていましたが…。

横浜の自宅に帰る人(40代) 「まさか、もう運転が終わるとは思わなかった。車で夫に迎えにきてもらうかもしれない」

 日本の大動脈もストップしています。東海道新幹線は東京-名古屋駅間の上下線で終日、運転を取りやめています。

名古屋に行く人 「(新幹線が)止まって、ずいぶん困った。(長野県)松本から迂回(うかい)して名古屋に行こうと思う」

■ディズニー“閉園前倒し”

 台風が近付くなか、千葉県の舞浜駅では「東京ディズニーリゾート」へ向かう人の波が。

 例年、夏休み期間は多くの観光客でにぎわう東京ディズニーランドですが、16日は閑散としています。本来は午後9時の閉園時間を風に備えて午後3時に前倒ししました。強い風に耐えきれず、閉園を待たずに引き揚げる家族も。

千葉から来た人 「午前11時からドバーッと吹き始めて」 大阪から来た人 「傘、差していても横に降ってくるのであまり意味がない」

 影響はレジャー施設だけでなく、24時間営業のコンビニ店にも。

利用客 「(コンビニが)閉まっているのは初めて見た」

■ピーク後も線状降水帯に注意

 今まさに大雨と強風をもたらしている台風7号ですが、今後も注意が必要です。

 去年9月、台風13号が近付くなか、千葉県では顕著な大雨に関する情報が発表されました。

消防隊員 「大丈夫ですか?消防隊です。分かりますか?動かなくていいですよ、危ないので」

 屋根の上に避難する住民の姿が。

 千葉県茂原市では住宅地が浸水。建物1階の半分以上まで水につかった状態に。

 茨城県でも台風13号の影響で線状降水帯が発生。

 千葉県や茨城県などに大雨を降らせた台風13号。実はこの時、静岡県の南の海上にあり、勢力が弱まりつつありました。

 ピークが過ぎた後も、なぜ大雨となったのでしょうか。

 気象庁によりますと、南から暖かく湿った空気が台風13号の東側に入り込み、雨雲が発達したといいます。台風が熱帯低気圧に変わった後の映像では、勢力が弱まった後も各地に大雨をもたらしていました。

 今回の台風7号も警戒が必要です。関東の1都6県や伊豆諸島では今月16日夜にかけて、宮城県や福島県では17日午前中にかけて線状降水帯が発生する可能性があります。