東京オリンピック・パラリンピックを巡る汚職事件で、「KADOKAWA」の元会長が初公判で無罪を主張しました。

 出版大手「KADOKAWA」の元会長・角川歴彦被告(81)は、組織委員会の元理事・高橋治之被告(80)に対して大会スポンサーの選定などに関して便宜を受けたいと依頼し、賄賂を渡した罪に問われています。

 8日午後、東京地裁で開かれた初公判で、角川被告は「私一つの意思でKADOKAWAの方針は決められず、まして犯罪に手を染めることはできないのです」「検察官が作り上げた虚構です。私は無実です」などと無罪を主張しました。

 一連の事件を巡っては、これまでに合わせて15人が立件され、11人の有罪がすでに確定しています。

 角川被告は否認するほど身柄の拘束が長引く、いわゆる「人質司法」は憲法に違反するなどとして、国に2億2000万円の損害賠償を求める民事裁判も起こしています。