仙台市若林区にある歴史的な古民家が、新たにレストランや宿を併設する複合施設として生まれ変わりました。

 川村彩音記者リポート「築約130年の歴史的な蔵の中に入ると、モダンなパティスリーとなっています」

 若林区南材木町の旧針惣旅館は、まちの景観形成に重要な役割を果たしているとして仙台市が杜の都景観重要建造物等に指定しています。

 築約90年の母屋と築約130年の蔵から成る建物は、元々は豪商の自宅で戦後は旅館として1987年まで使われてきましたが、その後ほぼ空き家となっていました。

 約1年にわたる工事を経て蔵はパティスリーとして復活し、初日からケーキやクロワッサンを求める客でにぎわいました。

 母屋は、本格的な窯焼きのピザなどを扱うイタリアンレストランとしてオープンし、訪れた客は舌鼓を打っていました。

 「古い建物を上手に生かしておいしいお店ができるのは素晴らしい。落ち着いてゆっくり食事を楽しめる」

 レストランの奥には宿も併設されていて、1日1組限定で宿泊することができます。

 HARISO針生拓真社長「過去から継承された歴史を今後後世に残していくことは、建物を所有している我々からしても使命だと思っておりまして、過去と現代の交錯を皆さんで楽しんでいただければと思っております」

 今後は、まだ手が付けられていない土蔵なども改修し、宿泊施設や一般向けに利用できる施設にしていきたいということです。