千葉県柏市で夫婦が殺害され、直後に8軒燃える火災が起きた事件。公務執行妨害で逮捕された男が夫婦に金を預けていたことが分かりました。

■柏市で夫婦殺害と住宅8軒全焼

 柏市の住宅で起きた渡来夫妻の殺人事件。直後には、わずか600メートルほどの場所で住宅など8軒が全焼しました。

 その後、逮捕されたのは火災の火元に住む77歳の男。

容疑者を知る人 「(Q.酒巻容疑者は地主?)地元で(地主)」 「車、貸してからそれっきり。もう(会っていない)」

 殺された夫妻と容疑者の間で起きた金を巡るトラブルの中身も分かってきました。

通報した人 「(不審な車を)見に来たら黄色いナンバープレートで柏ナンバー。人はいないが車(エンジン)は動いていて怖い」 「(Q.エンジンが掛かっていた?)掛かっていて怖い。後ろから水滴、落ちていた。寒いからかエンジン掛けっぱなし」

通報した人 「事情を知っている男が逃走していると(ニュースで)言うから、柏ナンバーだということから警察に電話しよう、危ないからと電話した」

 柏で連続発生した殺人と火災について、事情を知っているとみられる男が19日に確保されました。

通報した人 「(警察が)車ないよと言うから、どこ探した?と聞いたら、あっちの方だと言うから、ここじゃないこっちだよと。(あぜ道の)入り口まで来て『危ないから帰って下さい』と言われた。印西警察の人が2人でここに来た」

 あぜ道に止まっていた車はナンバーにテープを貼られ、一部が隠されていました。

 警察に「降りなさい」と声を掛けられると男は車を急発進させたといいます。

 警察は公務執行妨害の疑いで酒巻馨容疑者(77)を現行犯逮捕しました。

 警察は酒巻容疑者について、放火の疑いでも逮捕状を取って捜査しているほか、夫妻の殺人事件についても何らかの事情を知っているとみて調べています。

■“火元の男”夫妻に金を預けていた

 20日に新たに分かったのは容疑者と夫妻の間の金銭トラブルです。

 捜査関係者によりますと、酒巻容疑者は渡来さんに数十万円を一時的に預けていたそう。さらに、今月に入って金を返すように電話をしていたということです。

 酒巻容疑者は現在、やけどで入院していて、警察は今後、詳しい事情を聴くことにしています。