闇バイトに応募したものの、強盗は気が進まなかったという男。裁判所が下した判決は。

■“気が進まなかった男”判決は?

 闇バイトに応募して今年10月、千葉県鎌ケ谷市の住宅に侵入した罪に問われている元保育士の前田祐一郎被告(25)。

 初公判では起訴内容を認めて被害者に謝罪。涙ながらに、その経緯を詳細に話しました。

前田祐一郎被告 「携帯電話につないだワイヤレスイヤホン越しに指示役から窓ガラスを割れと言われ、『無理です』と言うと『できないんじゃない、やるんだよ』『ぐずぐずしていると殺すぞ』『お前の家は分かっているから』と脅され、自分も殺されると思いました」

 消費者金融からの借金に困り、報酬35万円の闇バイトに個人情報を送って応募した前田被告。強盗ではないと説明されたものの、現場に着いてから住宅に押し入るように指示を受けたといいます。

前田祐一郎被告 「会社の金を持ち逃げした人から話し合いで取り戻す仕事と聞いていました。冷静になってみると明らかに不自然でした。お金がなく、心に隙が生まれていました」

 住人に気付かれ、何も取らずに逃げた前田被告。事件当日、自ら出頭していました。

裁判官 「被告人を懲役8カ月に処する」

 今月26日に言い渡された判決は懲役8カ月、執行猶予3年の有罪判決。

 「犯罪行為であることが明らかな行為を指示されるまま実行した意思決定は厳しく非難されなければならない」と指摘する一方、弁護側が求めていた執行猶予付きの判決となりました。