デンマークの自治領・グリーンランドの購入に意欲を示すアメリカのトランプ次期大統領は、デンマークが所有権を手放さなければ高い関税で対応する構えを示しました。

トランプ次期大統領 「人々はデンマークがグリーンランドの何らかの法的権利を持っているかどうか知らない。もし、持っているのなら放棄すべきだ。国家安全保障のために私たちがグリーンランドを必要としているからだ」

 トランプ次期大統領は7日、デンマークの自治領・グリーンランドについて、アメリカの国家安全保障と世界の自由のために「必要だ」と改めて強調しました。

 グリーンランドの獲得に向けて軍事的、経済的措置に踏み切らないことは「保証できない」と明言したうえで、デンマークが買収に応じなければ「非常に高い関税をかけるだろう」と脅しました。

 グリーンランドは戦略的要所にあり、天然資源も豊富なことからトランプ次期大統領は1期目にも所有権の移転をデンマーク側に提案したものの、一蹴された経緯があります。

 また、メキシコとの貿易赤字を問題視し、関税を課す方針を重ねて示唆したほか、メキシコ湾という名称を「アメリカ湾」に変えると宣言するなど圧力を強めています。

 トランプ次期大統領は大統領への就任前から、アメリカ第一の旗印のもと関税をはじめとする対抗措置をちらつかせ、領土拡大への野心をむき出しにしています。