カンボジアを拠点にした巨額特殊詐欺事件で犯行道具の供給役をしたなどとして逮捕された男性について、さいたま地検は不起訴処分としました。
30代の男性はおととし7月、仲間と共謀し、介護職員を装って長野県の80代女性から現金275万円をだまし取った疑いで逮捕されました。
警察によりますと、男性は水に入れると溶けて証拠隠滅できる紙などの犯行道具を日本からカンボジアの拠点に供給していたということです。
この男性について、さいたま地検は今月8日付で不起訴処分としました。
理由について「警察とともに捜査を尽くしたが、起訴しないとの判断に至った」としています。
この事件を巡る被害額は合わせて30億円ほどに上るとみられていて、受け子とみられる25人がカンボジアから日本に移送されるなどし、これまでに男性を含めて34人が逮捕されています。