苦戦が続いていたカツオ漁についてです。宮城県気仙沼港での生鮮カツオの水揚げ量、26年連続日本一が確実とみられています。
漁業情報サービスセンターによりますと、今シーズンの気仙沼港の生鮮カツオの水揚げ量は8385トンでした。
現時点で2位の千葉県勝浦では、カツオ漁を終えていてその差は90トンです。
3位の鹿児島県では、小型船を中心に数隻が漁を続けていますが、地元の漁協では500トンの差を追い上げるほどのまとまった水揚げはないとみています。
専門家も、この差が縮まる可能性は極めて低いとしています。
漁業情報サービスセンターカツオ担当水野紫津葉さん「現在2位の勝浦では、今後カツオが水揚げされる見込みは薄いです。3位の鹿児島は現在500トンの差がついていて、年内に1週間数十トン程度の水揚げが見込まれますが、気仙沼を追い抜くほどの水揚げ量にはならないとみています。2022年もおそらく気仙沼が生鮮カツオ水揚量1位となるのではないかとみています」
これまでにない僅差に、気仙沼市の関係者は胸をなでおろします。
気仙沼漁業協同組合斎藤徹夫組合長「カツオは誰もが経験の無いような大不漁ということで、気仙沼の関係の皆さんで痛手を被ったということがあるわけですよね。諸先輩、関係の皆さんが守ってきたタイトルですからね。何とか達成できればなと思っています」
気仙沼市生鮮カツオプロモーション事業実行委員会阿部泰浩委員長「非常に安堵しました。日本一だということを26年継続できたことを素直に喜びたいなと思います」
しかし、その漁獲量は2000年以降で最も少なく、震災があった2011年や記録的不漁と言われた2020年の半分程でした。 漁業情報サービスセンターカツオ担当水野紫津葉さん「カツオの主な生息域である南方で近年資源が減少していることや、カツオが日本周辺に北上してくる時期の来遊ルート上の海水温が例年と比較して低かったことが重なり、東北沖の不漁につながってしまったと思われます」
一方、平均価格は漁獲量の少なさも影響し1キロ当たり444円と、例年よりも200円ほど高くここ5年で最も高くなりました。