宮城県石巻市では、ほとんどの中学校で卒業式が行われました。震災後の防災集団移転促進事業によって石巻市で最大の生徒数となった中学校でも、卒業生が思い出の学び舎を巣立ちました。
石巻市の蛇田中学校では、3年生211人が門出を迎えました。
式では小野寺周哉校長が「震災やコロナ禍を乗り越えようとしている皆さんのこれからの生活が充実していくことを願う」とはなむけの言葉を送りました。
こちらの中学校では震災後、被災者がまとまって高台などに移る防災集団移転で生徒数が増加し、震災前は500人程度の生徒数でしたが2022年度は約650人が通っています。
卒業式では歌を歌うとき以外はマスクの着用を自由にしましたが、コロナ対策として2年生は教室でリモート参加、1年生は自宅待機となりこの3年間で一度も全校生徒が一同に会することはありませんでした。
卒業生代表木村碧利さん「困難も工夫次第で乗り切ることが実感できました。これが私たちの3年間です」
石巻市では2022年度、18の中学校で約1100人が新たな門出を迎えます。
卒業生「コロナで大変だったけど、濃くて楽しい3年間でした」「そういうこと(震災)があったので、亡くなった人の分も活躍できるように頑張っていきたいです」