宮城県で18人が犠牲になった岩手・宮城内陸地震から、6月14日で15年です。栗原市では遺族らが慰霊碑を訪れ、犠牲者を追悼しました。
栗原市栗駒の駒の湯温泉は、宿泊客や従業員ら7人が土石流に巻き込まれ亡くなりました。14日朝、、地震発生時刻の午前8時43分に合わせ、遺族や地区の住民ら約30人が慰霊碑を訪れ、黙とうを捧げました。
2008年6月14日に栗原市で震度6強を観測した岩手・宮城内陸地震では、宮城県で14人が亡くなり4人の行方が今も分かっていません。
駒の湯温泉に住み込みで働いていた母を亡くした菅原恵美さん(46)は、自宅の庭で育てたカラーの花と母の好きだった缶コーヒーを供え、手を合わせました。
菅原恵美さん「15年は早かったなという思いと、母に会いたいなという思いで来ました。地震があって犠牲になった人がいるんだと、母を知っている方にもこの日を思い出してもらえればうれしいです」
地震で母と兄を亡くした駒の湯温泉の菅原昭夫さん(67)です。温泉には、ぬるめの湯を目当てに全国から多くの人が訪れていました。
菅原昭夫さんは新型コロナの影響で休業する今も、風呂の手入れを続けています。
旅館があった場所には、地区の再生を願ってボランティアと植えた木々が育ちました。
菅原昭夫さん「震災直後の荒れ地状態、川原のような草ひとつ生えていない状況からすると、今は見違えるように緑が戻ってきたのでずっとこれを続けていけるようにしたい」