2023年度に採用された新任の教職員たちが、宮城県各地の震災遺構で行われた学校防災の研修に参加し、子どもの命を守る思いを新たにしました。
この研修は、新たに採用された教職員に学校防災について学んでもらおうと、宮城県教育委員会が2021年から行っていて、宮城県4カ所の震災遺構で行われた研修に574人が参加しました。
このうち、震災の津波で児童ら84人が犠牲となった石巻市の大川小学校には157人が訪れ、当時小学6年生の次女を亡くした元教員の佐藤敏郎さんの話に耳を傾けました。
佐藤敏郎さん「救ってほしかった命、救いたかった命、それは簡単に救えた命。でも事実として救えなかった命になったということ。これはかわいそうだからとか仕方がないとか、つらい、それで後回しにしてはいけないと思います。しっかり考える」
佐藤さんは震災当時、児童が避難した経路をたどりながら「ここで起きたことを想像し、助かるための防災を考えてほしい」と訴えました。
新任教職員「被災地で教員をやっていくためには、やはりすごい防災意識というものが必要になってくるんだなということを改めて感じました」「子どもたちの命を守るということはもちろんなんですけど、子どもたち自身も自分の命を守っていくっていう力を身に付けられるように、学習を通してでもそういった授業をしっかり考えていきたいなと思いました」