風力発電事業をめぐり、宮城県加美町と事業者が結んだ契約に問題があるとして、住民団体が町長を提訴しています。13日夜に風力発電事業についての説明会が開かれました。
加美町と周辺の山あいでは、3つの事業者が最大150基の風車による発電を目指しています。
風力発電事業について、町は5月から各地で説明会を開いています。13日夜、西小野田地区で開かれた説明会では、参加者から賛否の意見が出されました。
賛成住民「いよいよ風車2基が建ったな、という高揚感」「この地区の山々がエネルギーをつくる、電気をつくる、資源を生み出す地域に変わりつつある」
反対住民「20年そこそこの間の風力発電ために、山を壊して大きな構造物をつくり20年後また解体する。本当に無駄だと思って皆さん、そこを問題視していると思う」
加美町の風力発電のうち、JRE宮城加美の事業をめぐっては、住民15人が6日に町と事業者の契約に問題があるとして、町有地の使用差し止めを求め猪股洋文町長を提訴しています。
一方、猪股町長は13日夜の説明会で地球温暖化を防ぐとして再生可能エネルギーの重要性を強調しました。
猪股洋文加美町長「風車を1基も建てさせないというのは現実的な選択ではない」
風力発電事業の是非をめぐり、住民の意見は割れていて8月に予定されている町長選挙でも大きな争点になるとみられています。