日本銀行は今年最後の金融政策決定会合を開いています。7月以来の利上げを決めるかが焦点とされるなか、まもなく結論が出る見通しです。
(経済部・高瀬幸介記者報告) 市場では今回日銀が利上げを見送るとの見方が大勢を占めています。
そうしたなか、19日未明にはアメリカの来年の利下げが緩やかになるという見通しが示されました。
景気の先行きへの不安から円安が加速し、現在円相場は154円台60銭台で取引されています。
植田総裁は、これまで物価が想定通りに上昇すれば様々なデータを点検して利上げを行う方針を示してきました。
ただ、「想定通りなら毎回利上げするわけでもない」という慎重な姿勢も示しています。
最大の要因は、アメリカを中心とした海外経済の先行きに対する不安です。
トランプ次期大統領のもとで、金融資本市場が混乱するかもしれないという懸念があります。
また、アメリカの中央銀行にあたるFRBの金融政策への警戒感からニューヨーク市場ではダウ平均株価がおよそ50年ぶりに10日続落するなどしていて、その流れから日経平均株価も一時700円以上値下がりしました。
さらに日本では、今年の春闘のような大幅な賃上げが続くかどうかも懸念材料です。
慎重に判断した結果、利上げを見送るのか、それとも利上げに踏み切るのか。午後には植田総裁が会見します。