今年最後の金融政策決定会合で日本銀行が利上げを見送ったことを受け、円相場は約1カ月ぶりに1ドル=155円台まで急落しました。

 日銀は19日の金融政策決定会合で、3会合連続で利上げを見送りました。

 引き続き政策金利である短期金利が0.25%程度で推移するよう促します。

 この決定の直後に、円相場はドルに対して1円近く急落して、一時、11月下旬以来となる1ドル=155円台を付けました。

 日本時間の19日未明に、アメリカの中央銀行にあたるFRB(連邦準備制度理事会)が利下げを決めたことで日米の金利差は縮小すると思われましたが、景気の先行きに対する懸念からアメリカの長期金利などが上昇しているため、円を売ってドルを買う流れが強まりました。

 三井住友銀行の鈴木浩史チーフ・為替ストラテジストは「植田総裁が会見で利上げに対して踏み込んだ発言をせず、ハト派的な姿勢を見せれば円安がさらに加速する可能性がある」と指摘しています。