外国人に大人気の抹茶。売れすぎて、ちょっと困った事態に。

■世界が“UJICHA”に夢中

 日本人以上に外国人を魅了してやまない“抹茶”。

タイからの観光客 「ベリーグッド。ワンダフル」 マレーシアからの観光客 「ウジチャ。宇治は良質なお茶の産地ですよね」

 宇治茶の専門店である「祇園辻利」では…。

祇園辻利 祇園本店 清原しのぶ店長 「こちらの『建都の昔』ですね」

 1缶40グラム、6480円の高級抹茶が外国人に一番人気だといいます。

祇園辻利 祇園本店 清原しのぶ店長 「コロナ明けてから急激にお抹茶ブームになっている。皆さん抹茶抹茶って言うので、来店されたら『どこにありますか』」

 抹茶ブームが後押しして、日本茶の海外への輸出量は10年前の2倍以上に増えています。

 抹茶作り体験ができる「三星園上林三入本店」。ひっきりなしに訪れる外国人観光客の波が止まりません。しかも店員までが外国人です。

スイス出身 ベーア・トビアスさん 「元々お客さんで、お茶買いに来たんですよ」

 外国人が抹茶にひかれるのは味もさることながら、その作法にもあるようです。

アメリカ カリフォルニア州出身の人 「準備に多くの作法があり、儀式に感じるところにひかれています。抹茶の茶筅(ちゃせん)を持っていて、自分でもたてています。すごく心が落ち着きます」

■京都「宇治抹茶」売れすぎてピンチ!?

 あまりの人気ぶりに最近ではある問題が…。

16代目御茶師 上林三入さん 「全部、きのう夕方に売り切れましたので今、ちょうど(抹茶を)ひいてます」

 抹茶が売れすぎて販売に影響が出ているといいます。三星園上林三入本店では石うすをひいて抹茶を作っているため、急に生産量を増やすこともできません。

16代目御茶師 上林三入さん 「3時間で200グラムぐらい。絶対量が限られているので、ひいてもひいても売れていく。一度に30人の客が入ってきた時に取り合いみたいになってしまう。そうすると1人2つまでとか、制限も掛けるようになった」

 観光客から宇治抹茶を提供する側になったトビアスさんは、こう感じているといいます。

スイス出身 ベーア・トビアスさん 「大勢の人に飲んでほしいです。お金のある人だけじゃなく、皆に宇治茶のおいしさを感じてほしい」