クロアチアの大統領選挙が29日に行われ、選挙管理委員会による暫定結果では、ウクライナ支援に否定的な現職のミラノビッチ氏(58)が再選を決める見通しです。

 クロアチアで29日、大統領選挙の第1回投票が行われました。

 現地時間の午後7時に投票が締め切られ、国営メディアが報じた選挙管理委員会による暫定結果(開票率約60%)では現職のミラノビッチ氏が得票率50.09%となっていて、第1回投票で、再選を決める見通しです。

 ミラノビッチ氏は出口調査の結果も得票率が50.74%で、過半数となっています。

 得票率50%を超える候補者がいない場合、来月12日に決選投票が行われる予定でした。

 中道左派の野党「社会民主党」の党首でもある、ミラノビッチ氏は、EU(ヨーロッパ連合)やNATO(北大西洋条約機構)のウクライナ支援に否定的で、中道右派の与党「クロアチア民主同盟」を率いるプレンコビッチ首相からは「親ロシア派」と批判されています。

 今回の大統領選の暫定結果(開票率約60%)では、与党候補者プリモラツ氏の得票率は、21.82%でミラノビッチ氏に大きく離され、2位となる見通しです。