今回の寒波では、車のスリップ事故も相次いでいます。11日からの3連休は注意が必要です。

■今季最強寒波 スリップ事故多発

 取材中のカメラの前で1台のバイクがスリップして転倒。道路は薄く雪が積もった状態でした。

 この時期に多発する「スリップ」。雪道を走る車にも…。

 原因はタイヤにありました。

運転していた人 「ハンドルを左に切ろうかなと思ったとたんに、ぐわっとハンドルが右に取られたので『スリップだ』と」

■3連休も雪注意 スリップ事故多発

 10日、各地でスリップ事故が相次ぎました。警察によりますと、宮城県では約400件のスリップ事故が発生したといいます。

 9日夜、雪道を走る車。緩やかなカーブに差し掛かった、その時…。スリップしてガードレールに衝突したのでした。

運転していた人 「割とゆっくりめに安全であろう速度で走っていて」

 スタッドレスタイヤに換えようと思っていたところだったそうです。

 JAF(日本自動車連盟)による実験動画。ノーマルタイヤ、スタッドレスタイヤ、チェーンを装着したノーマルタイヤなど、6通りの状態のタイヤでブレーキを掛けてから車が止まるまでの距離を測ったものです。

 まず、雪が踏み固められた状態の路面ではノーマルタイヤが29.9メートル掛かったのに対し、スタッドレスタイヤは最も短く17.3メートルで停止できました。

 次に凍結路、いわゆる「アイスバーン」です。ノーマルタイヤは止まるまでに105.4メートルも掛かっています。スタッドレスタイヤは78.5メートル。ノーマルタイヤにチェーンを装着した状態では59メートルでした。

JAF交通環境部 西野真太さん 「やはり雪道や凍結の所はブレーキ踏んだ時、ノーマルタイヤだとかなり止まるまでの距離が長くなる。凍結路(アイスバーン)では7から8倍の停止距離になる場合も。十分、注意いただきたい」

 特に見た目で凍結しているか分からない“ブラックアイスバーン”は雪国だけでなく各地で起こるため、注意が必要だといいます。

JAF交通環境部 西野真太さん 「JAFとしてはより安全な方ということで、スタッドレスにチェーンを(推奨)」