宮城県各地の神社では、無病息災と家内安全を願うどんと祭が1月14日に行われます。
どんと祭は、正月に迎えた神様を送る行事とされていて仙台市歴史民俗資料館には約180年前の江戸時代後期に行われていたと記された文献が残っています。
どんと祭は他の地域では左義長(さぎちょう)や正月飾りを燃やす火の勢いからどんど焼きなどとも呼ばれています。
どんと祭で行われるのが裸参りです。提灯を手に白装束やしめ縄といった伝統的な衣装に身を包んで神社を参拝します。
仙台市青葉区にある大崎八幡宮への裸参りが良く知られていますが、元々は仙台藩に来て日本酒造りをしていた南部杜氏が醸造安全や吟醸祈願のために鉢巻きにさらし姿で神社を参拝したことが始まりと言われています。 参拝者は含み紙をくわえますが、仙台市歴史民俗資料館の畑井さんによると神事では私語を慎むことが一般的なため、見た目で表現したのではないかということです。
裸参りの参加者は、酒造りの職人のほか一般市民にも広がり大崎八幡宮ではピーク時の1980年代には6000人ほどが裸参りに参加していました。
酒蔵の減少やコロナ禍により参加者が減ったことで、2025年は地元企業などから約1400人が参加する予定です。