安倍元総理の国葬が日本武道館で執り行われました。宮城県では、仙台市や石巻市などほとんどの自治体で弔意を示す半旗が掲揚されました。
午後2時から行われた安倍元総理の国葬には、県内から村井知事のほか、仙台市の郡市長、県議会の菊地恵一議長らが参列しました。
仙台市青葉区にある自民党県連の仮事務所では、宮城県議会議員やスタッフが安倍元総理の遺影に黙とうを捧げました。
自民党県連高橋伸二幹事長「何度となく我が宮城県にも足を運んでいただいて、被災者に寄り添っていただいた。そのことが心から
離れないです」
国葬を前に、仙台市役所では午前7時ごろに警備員が本庁舎前のポールの上まで、国旗と仙台市の旗を揚げた後に3分の1程度降ろし半旗を掲げました。
仙台市民「私は国葬そのものに反対なので、(半旗掲揚も)あまりいいことではないと思っています」「日本の国のために一生懸命やってくれた人なので、弔意を表したいと思います」
仙台市の他にも、県庁や石巻市でも弔意を示す半旗が掲げられました。
khbの取材では、県内35の市町村のうち半旗を掲げたのは大衡村と美里町を除く33の市と町で、理由としては「東日本大震災の復興に尽力したため」などしています。
大衡村と美里町は「国や県から要請が無いため」としています。
安倍元総理が7回訪問し、復興について被災者と意見を交わした南三陸町です。
震災後の復興事業で整備されたさんさん商店街では、安倍元総理の写真を店舗の入り口に飾り弔旗を掲げている店もありました。
南三陸さんさん商店街及善商店及川善祐会長「この商店街にも何度も足を運んでいただき、私は記憶があるだけで4度握手をさせていただきまして。賛否両論の中にも被災地の復興、国の発展、これに関してましては大変ご尽力をいただいた政治家として私としては尊敬しております」
がんばろう!石巻の看板を設置し復興状況を説明した石巻市の黒澤健一さんも、国葬に対してそれぞれが色々な思いを持っているとしたうえで次のように述べました。
黒澤健一さん「被災地のために尽力していただいた首相に対し、国葬への皆さんの思いがあると思うので、できれば静かな思いで国葬を迎えられたらなとは思っておりました」
石巻市の市民からは、こうした声も聞かれました。
石巻市民「(国葬は)反対ではないんですけど、お金がかかりすぎるんじゃないかなっていう感じはしますね」「国葬そのものには皆さんがおっしゃるように賛成も反対もなくて、やはり皆さんに納得していただく形で送って差し上げるのが本当は一番いい形だったんではないかなとは思います。残念な気持ちが少しあります」