補助金の交付をめぐり宮城県議会議員の仁田和廣被告に口利きを依頼し、報酬を渡した罪に問われている水産加工会社の元社長に対し、仙台地裁は執行猶予の付いた判決を言い渡しました。

 宮城県塩釜市のカネヨ山野辺水産の元社長、山野辺文幹被告(62)は2021年4月から2022年1月ごろ、福島県沖地震で被災した企業を支援する補助金が交付されるよう県議の仁田被告に口利きを依頼し、報酬として現金50万円を渡したとしてあっせん利得処罰法違反の罪に問われています。

 仙台地裁で開かれた判決公判で、中村光一裁判長は「15億円もの莫大な利益を得ようと考え、被災した事実を悪用するなど厳しい非難は免れない」と指摘。

 一方で「反省の態度が見られる」として懲役10カ月の求刑に対し、懲役10カ月執行猶予3年の判決を言い渡しました。