バス業界の人出不足が全国的に問題となっています。担い手不足や高齢化といった課題を抱える中、仙台市交通局がバス運転手の確保に向けた取り組みを行っています。
公共交通機関として地域に欠かせないバスは、運転手不足が全国的な課題となっています。
仙台市交通局総務課上田正人総務課長「このままですと、翌年の春には(充足率が)96.5%になりますので目標としている数からはだいぶ少なくなる。運転手の確保に非常に危機感を持って取り組んでいる」
仙台市交通局のバス運転手の推移を表したグラフです。2023年度は392人と5年前に比べて1割ほど減少しました。392人のうち50代以上が215人と半数以上を占めています。
仙台市交通局で、は若手のバス運転手の確保につなげようと7年前に普通運転免許を持っている人を採用し、事務的な仕事をしながらバスの運転に必要な大型2種免許を取得してもらう教習生制度を導入しました。
大型2種免許の取得には約40万円の費用がかかりますが、全額を交通局が負担しています。
仙台市交通局総務課上田正人課長T「これまでに124人を教習生として採用している。退職者の数に教習者の数が追い付いていないというのが現状」
2023年度からは新たな取り組みとして、ホームページでバス運転手の1日の仕事を説明する動画の公開を開始しました。応募年齢の上限も40歳未満から45歳未満に引き上げました。
担い手不足の解消に向け、仙台市交通局は2024年1月までに教習生を含め20人程度を募集していますが、9月19日時点での応募は3人にとどまっています。
仙台市交通局総務課上田正人課長「2024年問題は、私たちも運転手不足ということにより一層深刻な状況に直面すると思いますので、やりがいをアピールしてたくさんの人に運転手になっていただいて、そういった方と一緒に働いていけるように取り組んでいきたい」