土地取引の指標となる地価調査が公表され、宮城県全体では11年連続で上昇しました。商業地の上昇率は、上位3地点がJR仙台駅東口の周辺が占めました。大型商業施設の開業など、再開発の効果が出ているとみられています。
地価調査は、宮城県が35市町村405地点を対象に7月1日時点の土地の価格調べました。
商業地や住宅地などを合わせて県全体の平均は1平方メートル当たり11万1300円で、前年より2.3%高くなりました。前の年を上回るのは11年連続です。
上昇率の高かった上位5市町村をみると、仙台市とその周辺自治体が占めています。
不動産鑑定士西山敦さん「不動産需要が高い仙台圏がけん引して、内陸部や沿岸部のマイナスを補っている」
商業地で最も上昇率が高かったのはJR仙台駅東口に近い仙台市宮城野区榴岡1丁目で1平方メートル当たり240万円と、前年に比べて20%上昇しました。上昇率の上位3地点を宮城野区榴岡が占め、いずれも15%以上の高い伸び率になりました。
不動産鑑定士西山敦さん「ヨドバシ仙台第1ビルの開業、ペデストリアンデッキの整備など東口の活性化が進んでいる象徴となっている。上昇の可能性が今後も高いと考えています」
住宅地の上昇率が最も高かったのは富谷市富ケ丘2丁目で、前年より14.2%高い7万8000円でした。上昇率1位は2年連続です。
上昇率の上位10地点は、仙台市周辺の富谷市、名取市、大和町の計4地点が占めました。
仙台市に比べて土地に割安感があることや、交通や商業施設への利便性が良いことなどが要因とみられています。