パリオリンピックのスケートボード女子ストリートで、仙台市出身の東北高校1年赤間凛音選手(15)が見事銀メダルを獲得しました。試合を見守った東北高校の同級生たちも歓喜に包まれました。

 赤間凛音選手は、3年前の東京オリンピックは出場を惜しくも逃し、今回パリオリンピックで悲願の舞台に立ちました。

 新田智紀記者「赤間選手が通う東北高校では運動部員が集まり、パリに向けて大きな声援が送られています」

 東北高校ではパブリックビューイングが行われ、硬式野球部の生徒など約50人が熱い応援を送りました。

 オリンピック前に課題は前半のランとしていた赤間選手は、ランを2位で通過しベストトリックに臨みます。1本目は赤間選手にしかできない大技、フロントサイド270ボードスライドで90点台を叩き出します。

 ハイレベルな技を競い転倒する選手が続出する中、2本目もクリーンに着地を決め暫定トップに立ちます。

 しかし、世界ランキング1位の14歳、日本の吉沢恋選手が、この日の最高得点96.49点を出し、赤間選手を逆転します。

 新田智紀記者「赤間選手銀メダル獲得です。東北高校もすごい熱気に包まれています」

 赤間選手は銀メダルとなりましたが、生徒や教員からは健闘をたたえる声が上がりました。

 赤間選手の同級生「すごい誇りに思います。金メダルではなかったけどすごい良い滑りだと思ったし、自分と同じ年の人が頑張っているのを見ると自分も頑張らないとなと思いました」

 赤間選手の担任阿部愛美教諭「凛音銀メダルおめでとうと言いたいです。帰ってきた時うわー凛音おめでとうとなると思います」

 赤間凛音選手「パリオリンピックでメダルを取ることがすごく夢だったのでうれしいですし、今までもらったメダルよりもすごい重くて感動してます。最後まであきらめずに自分らしい滑りができたんじゃないかなと思います。次のオリンピックでは金メダルを取れるように頑張りたいと思っています。サポートしてくださった方々にもすごく感謝していますし、今回金メダル取れなくてちゃんとした恩返しはできていないんですけど、とりあえず少しは恩返しできたんじゃないかなと思うので良かったです」

 赤間選手の銀メダルに、地元の仙台市からも祝福の声が上がっています。

 「競技を見ていたんですけど、かっこいいなって思いました。誇らしいですよね」「すごいですね。東北高校からスケボーのイメージが無いですよね、驚きです」「若い子が頑張って力をもらえます。元気をもらって、自分も日々の生活なり仕事なり頑張ろうかなっていう気持ちになって。本当におめでとうございます」「地元に明るいニュースを届けてくれるのは本当にありがたいですし、こちらも明るい気分になって、ますます応援できればと思っています」

 赤間選手の銀メダル獲得を大いに喜んでいるのが、小学校時代に指導した恩師の荻堂盛貴さんです。

 荻堂盛貴さん「パリ五輪を目標に頑張っていたところもそうだし1位になりたいという気持ちはあるけど、銀メダルを取れたのはすごくうれしいです。本当に感動させてもらったし、本当にありがとうっていう気持ちがあります」

 赤間選手は、小学2年生の時に荻堂さんの指導を受けて才能を開花させました。

 体幹の強さなど身体能力の高さに加え、負けず嫌いで上達したい、一番になりたいという気持ちの強さがあったと言います。

 赤間選手とは中学高校に進学後もSNSを通じてやりとりを続けていて、技術的なアドバイスや時には励ましを送ってきました。

 赤間選手はオリンピックを前に「パリでは金メダルを取ります」という決意表明も贈ってくれていたといいます。

 荻堂さんは、4年後のロサンゼルスオリンピックでも活躍してほしいと期待します。

 荻堂盛貴さん「世界で活躍できるプロスケーターというのも凛音の小学生の時の目標ではあったので、それをやるためには金メダルを取るしかない。なので、金メダルをロス五輪で取ってほしいですね」