九州以外でも、すでに被害が発生しています。三重県では川の水があふれ、住宅に迫りました。

 29日午前9時ごろの三重県松阪市。台風から離れた場所も大荒れになりました。

 冠水した駐車場は車のナンバープレートが見えないほどの深さです。松阪市の周辺では、昼すぎまでの1時間に73.5ミリの雨が降りました。

 市内を流れる穏やかな川は歩道にまで水があふれました。

 大雨の影響でしょうか、道路脇の法面が崩れています。

 気象庁は東海地方で夜から30日午前中にかけて線状降水帯が発生する恐れがあると発表しています。

 関東の天気も急変しました。視界がかすむほどの雨が降った神奈川県小田原市。小田原市では1時間に57.5ミリの雨が降りました。都内も荒れました。

 100年に一度、咲くと言われる幻の花も台風の影響が及んでいました。横浜市で100年かけて咲くと言われる幻の花「リュウゼツラン」は29日が別れの日となりました。台風10号の接近による二次被害を防ぐため、伐採されました。

職場が近くの人 「台風が来るってことで伐採はやむを得ないかなと。何カ月か地域の人、皆で楽しむことができました」

 台風に近い四国の高知県。市内には大雨警報が出されています。

 高知市は30日にかけて強風域に入り、瞬間的に30メートルを超える風が吹く恐れがあります。看板の落下や倒木が起こるレベルです。

観光客 「本当はあしたまでいるつもりでいたが、怖くなって逃げてきた、東京の方に。今、バスで行こうと思っている。『大丈夫動く』と言うから」

 お寺も風の対策に余念がありません。飛ばされて周囲に被害が及ばないよう、幕を支柱ごと撤去していきます。

善楽寺 島田希保住職 「予想外の風が吹くことを想定しないといけない。風にあおられて倒れてしまって、お参りの人が万が一、来た時に危険だと本当に危ないので」