「あなたの電話が使えなくなる」などと語る不審な自動音声の電話が宮城県で相次いでいます。不安をあおり金をだまし取る巧妙な手口です。
自動音声「お客様の電話は本日で利用停止されます。詳しくは1を押してください」
8月上旬、khbにかかってきた不審な電話です。宮城県では「電話が使えなくなる」などといった自動音声を受け実際に金をだまし取られる被害が出ています。
宮城県警生活安全企画課三浦秀一犯罪抑止指導官「電話を希望する方は1を押してくださいということで1を押すと、犯人に直接つながると。あの手この手で例えばオレオレ詐欺や架空料金請求詐欺につながるという手口」
7月30日、仙台市泉区の70代男性の自宅にも「2時間以内に電話が使えなくなります。オペレーターにつなぐ場合は1を押してください」という自動音声の電話がかかってきました。
音声に従って操作すると、総務省の職員を名乗る男が電話に出ました。
総務省の職員を名乗る男「あなた名義で契約された携帯電話から大量の迷惑メールが送信されている。警察に転送するので相談してほしい」
その後、新宿警察署の木村と名乗る男に電話が転送されました。
男はLINEで偽の警察手帳や逮捕状の画像を送ってきたといいます。
警察官を名乗る男「詐欺事件に関わっていないか確かめるため、あなたの口座の金の紙幣番号を確認したい。指定する口座に金を振り込んで欲しい」
男性は現金600万円を指定された口座に振り込みました。
宮城県警生活安全企画課三浦秀一犯罪抑止指導官「取り調べをテレビ電話で行うことも絶対ありませんし、電話の中で警察手帳を示したり逮捕状を示すということも絶対ありませんので」
宮城県警によりますと、2024年に入ってからの特殊詐欺の被害額は6億9000万円に上っています。
宮城県警生活安全企画課三浦秀一犯罪抑止指導官「被害の高額化ということが大きな特徴だと思います。会ったことが無い人からお金の話、得をする話、損をする話もそうです。そういったものが出てきたらまずは詐欺を疑っていただきたい」