後ろ盾だった維新から「辞職要求」を突き付けられた兵庫県・斎藤知事。これを受けて9日午後、取材に応じた知事の答えは。

■“後ろ盾”一転 そろう全会派

 一瞬、言葉を失った兵庫県の斎藤知事。この6時間半後、維新の県議団が副知事を訪ねます。

日本維新の会 県議団 「斎藤知事におかれては、知事の職を辞され、自身の立場と説明に対して民意を問い直すことを要請します」

 斎藤知事は、選挙の後ろ盾だった維新から「辞職」と「出直し選挙」を申し入れられました。

日本維新の会 藤田文武幹事長 「知事としての県をマネジメントする立場として、経営者責任が一定、生じているという判断をした」

 自民など他の4会派も辞職を要求する方針で、すべての会派が足並みをそろえる形となります。

 維新の藤田幹事長は、共同代表の吉村大阪府知事も辞職の説得に動いていたことを明かしました。

日本維新の会 藤田文武幹事長 「週末に吉村知事が本人とコンタクトを取り、(辞職の)説得をしている。議会が始まるまでに、そうあってほしい。(斎藤知事は)『我々の主張も聞き置く』ということは聞いている。本人が議会の開会までに辞めないということであれば、(維新)単独で不信任を出すことを検討したい」

■辞職か解散か「2つの選択肢」

 不信任案の可決には出席議員の4分の3の賛成が必要です。もし可決すれば、知事は「議会の解散」か「失職」のどちらかを選ばなければなりません。

 今後、知事はどう出るのでしょうか。関西の政治に詳しい吉富氏は…。

ジャーナリスト 吉富有治氏 「議会解散を選択すると予想している。恩のある吉村知事から辞めたらどうかとの申し出があっても実質的に断った。それから考えると議会が不信任決議を提出したからといって『はい、分かりました。辞めます』とは到底、斎藤知事が言うとは思わない。何か、しがみ付くだけの理由があるのではと思うが、私はそうではなく斎藤知事にすれば自分のやっていることは正しいと、100%正しいんだと、正しいという自信があるなら、もう一度、出直し選挙をやられて県民の皆さんの判断を受けられたら良い」

 維新からの辞職要求を受けて午後、斎藤知事が取材に応じました。

兵庫県 斎藤元彦知事 「維新の会からの申し出というものは私自身も大変、重く受け止めている」 「(Q.今後について?)引き続き県民の皆様、この問題に関心や不安を持っている方に対する説明をしていく」 「(Q.吉村知事との電話でどんなやり取りが?)詳細なやり取りを私から言うのは差し控えた方がいい」