■小学校近くに“複数のクマ”住宅街緊迫

 住宅街にある小学校のすぐ近くに連日、複数のクマが現れ、緊迫の事態です。

 カメラに顔を近付けるクマ。この周辺は多くの人たちが生活する地域です。カメラを設置した地元の猟師は…。

地元の猟師 宮本敏宏さん 「怖い。小学校の敷地のフェンスのすぐ外。学校から歩いて1分くらい、本当にすぐ近くで。漁港にも近いので結構、人通りもある。本当に生活圏のど真ん中」

 クマはハチミツと果物が仕掛けられたわなに入ります。捕獲したクマは体長1メートル20センチ、体重58キロで雌の成獣でした。

 ひと安心したのも束の間。その翌日、予期せぬことが…。

 わなを撤去した同じ場所に再びクマが現れます。

地元の猟師 宮本敏宏さん 「1頭目は捕獲することができて、やれやれと思っていたところ、また別の個体が出てきた。耳にタグが付いている」

 クマの耳にタグが付いています。この訳は…。

地元の猟師 宮本敏宏さん 「以前に捕獲して放獣された個体と想定される。以前、捕獲して逃がしてやったにもかかわらず、また人里に出てきた」

 周辺ではこの夏、人里に度々クマが出没。甚大な被害が出ています。

■畑を食い荒らし…果樹園にも連日出没

 果樹園に現れたクマ。すると、モモの木に登りって収穫前のモモを食べています。

地元の猟師 宮本敏宏さん 「モモを食べて枝を折って、朝にはいなくなるのがずっと繰り返されていた」

 袋を掛けていたモモが食い荒らされ、枝を折られる被害が相次ぎます。その結果…。

地元の猟師 宮本敏宏さん 「このモモ園の農家は廃業を決意した。クマ被害が決定打になって『やめる』と言っていたので悲しかった」

 仕掛けたわなでクマを捕獲したものの、その翌日には別のクマが現れ、いたちごっこが続いています。

地元の猟師 宮本敏宏さん 「(クマの)数が多くて。餌(えさ)の取り合いになった結果、人里に下りてくる個体もいると個人的には考えている」