米の品薄感が根強く残る中、新米の収穫の季節がやって来ました。宮城県の農家に対しても、新米を求める業者から購入希望が相次いでいるということです。

 半世紀にわたって米農家を続ける、宮城県村田町の村上博さんは、11日からひとめぼれの刈り取りを始めました。

 宮城県では大河原地区の稲刈りが平年より1週間早く始まり、9.4%と最も進んでいます。

 村上博さん「品質も最高の物ができております。甘味というか、ひとめぼれ独特の粘りというかそれもあります」

 村上さんによりますと、米を求める業者が直接農家と交渉してJAより高い価格を提示して購入しようとする動きがあるということで、村上さんも「あまり聞いたことがない」と驚きます。

 村上博さん「生産農家の話を聞くと、宮城県のお米の買い付け業者だと思うんですけど、値段を提示して買い求めるという話は聞いております。よほど品薄になっているのかと」

 村上さんが駅長を務める道の駅村田でも新米の販売会を企画していますが、購入制限を検討しています。

 小売店での米の値上がりが続く中、村上さんは極端な高値販売により米離れにつながることを心配しています。

 村上博さん「農薬や機械類が上がっているじゃないですか。その分の価格上昇についてはある程度は仕方がないと思います。極端な値上げは今後の購入につながるので避けなければならない」