立憲民主党代表選が7日に告示され、野田佳彦元総理(67)、枝野幸男前代表(60)、泉健太代表(50)、吉田晴美衆院議員(52)の4人が立候補を届け出た。投開票は23日の臨時党大会で行われる。7日には日本記者クラブ主催の候補者討論会が開かれ、野党共闘のあり方、政治改革、消費税、安全保障などのテーマについて、各候補者が見解を語った。4人の候補者は13日、地方行脚の4カ所目となる徳島県で、「地方の活性化や農林水産業の振興」をテーマに討論会を行った。立憲民主では、徳島県選出の国会議員が衆参両院に在籍しないことから、てこ入れを図りたい考えと見られる。立憲民主は7日の愛知から全国行脚をスタートさせ、宮城、石川、兵庫など地方での論戦を展開している。

自民党の総裁選は、過去最多の9人が立候補する異例の選挙戦となった。高市早苗経済安全保障担当大臣(63)、小林鷹之前経済安全保障担当大臣(49)、林芳正官房長官(63)、小泉進次郎元環境大臣(43)、上川陽子外務大臣(71)、加藤勝信元官房長官(68)、河野太郎デジタル大臣(61)、石破茂元幹事長(67)、茂木敏充幹事長(68)の9人が立候補を届け出た。政治資金パーティーを巡る裏金事件で、派閥からキックバックを受け、収支報告書に記載していなかった議員が推薦人になっていたのは、高市氏、加藤氏、茂木氏、上川氏、小泉氏の5陣営で計21人。高市氏は推薦人20人のうち、14人が安倍派で構成され、不記載議員は13人だった。

小泉氏が出馬会見で言及した解雇規制の見直しを巡り、高市氏が疑問視する場面が見られた。小泉氏は12日、フジテレビの番組に出演し、党総裁選公約に掲げた解雇規制の見直しについて持論を展開した。高市氏は、「労働市場を自由化したら、より生産性が高く、賃金が高いところに移動できずに、失業してしまう可能性はないですか」と指摘した。これに対し、小泉氏は「まず誰もが働きやすい自分らしい働き方を実現するための労働市場改革をやりたいと思っている」と述べ、「自由化という言葉があったが、解雇の自由化なんて全く考えていません」と異を唱えた。また、14日に行われた総裁選の討論会で、石破氏は衆院解散と総選挙の時期に言及し、「すぐ解散しますという言い方はしません」と述べたうえで、「国民の判断は厳粛に受けなければならない。判断いただける材料を提供するのは政府・与党の責任だ」と語った。これに対して、小泉氏は、「判断材料がないというのは全く当たらない。史上最長の総裁選だ」と反論した。

★ゲスト:高井康行(弁護士/元東京地検特捜部検事)、久江雅彦(共同通信特別編集委員) ★アンカー:末延吉正(ジャーナリスト/元テレビ朝日政治部長)