自民党総裁の座をめぐり、カギを握る「党員票」。脱・派閥をアピールする中、票集めの行方は… ■カギ握る“党員票” 偽造防止でホログラム

雨露に濡れた稲穂は、刈り取りの時を待っています。ここ新潟県で党員票を投じることができるのは、2万2869人。そのうちの1人、新潟市内に住む会社員・藤島由宇さん(46)です。 「こちらになります」 13日、自民党新潟県連から送られてきた投票用紙となる往復はがき。偽造防止のため、ホログラムシールも貼られています。 Q.どのような政策に注目していますか? (自民党員 藤島由宇さん)「拉致問題の解決が新潟県民としても一番にあがるかなと思いますし、外交ですとか、あとは安全保障ですとか、エネルギー政策ですとか。それぞれの方がいいなと賛同できる主張を皆さんがされていますので、本当にちょっと悩ましいです」 ■全国105万人超が投票 1回目“国会議員票”と同数

9人が立候補している今回の総裁選。カギを握るとされているのが、全国105万5839人が投票権を持つ党員票です。1回目の投票では衆参の国会議員1人1票による367票の国会議員票と、全国の党員・党友による投票で配分される367票の党員票で争われます。このうち国会議員票については…9人の候補者と推薦人がそれぞれ20人ずつ、あわせて189人の投票先が固まる見通しで、残りの178人の議員票も分散し、大きな差がつきにくくなるとみられます。このため党員票の重みが増すのです。 14日から始まった総裁選地方遊説の2日目。15日は福島市で。 Q.今日の演説会ではどこに注目? (党員歴約20年 小林勝さん(65))「経済政策とエネルギー政策を中心に聞きたいなと思います。」 演説会に参加した党員歴約20年の小林勝さん。福島県内のガソリンスタンド経営者で作る組合の副理事長を務めています。 (党員歴約20年 小林勝さん)「(震災当時)津波地震という被害プラス原子力発電所の事故がありましたので、福島県に石油が入ってこないという事態になりました。エネルギー政策の中で石油政策というものがどのように位置づけられていくのか」 ■“震災復興”福島で9候補者は何語る

ここ福島で、9人の候補者は何を語ったのでしょうか? (高市早苗・経済安保担当大臣)「福島県の復興をなくして、東北の復興なし。ここにおる9人全員が、同じ思いなんです」 (林芳正・官房長官)「デブリの取り出しやっと始まりました。日本中が協力をしてこの復興を進めていく」 (上川陽子・外務大臣)「福島の復興なくして、そして東北の再生はない。国が先頭に立って復興を進めることをお約束いたします」 (茂木敏充・幹事長)「廃炉という息の長い取り組みを完了して、地元の皆さんと一緒に日本の最先端を感じる。」 (小泉進次郎・元環境大臣)「私が総理になったら、これは決着をさせたい。そう思っている一つは風評被害です。この処理水の影響で今、輸出ができない」 (加藤勝信・元官房長官)「福島は豊富な農水産物、(海外は)なんで輸入しないんですか。何の根拠があるんですか。」 (河野太郎・デジタル大臣)「日本の農産物を輸出して 日本の和食とともにそれに親しんでもらう。」 (石破茂・元幹事長)「私は遊びや冗談で防災省を作ろうと言っているのではありません。福島から新しい日本を作る」 (小林鷹之・前経済安保担当大臣)「福島から世界と勝負できるような産業のかたまりを私は作っていきたい」 県連関係者によると、会場には1000人を超える党員が集まり立ち見がでるほどでした。 (党員歴約20年 小林勝さん)「経済政策、エネルギー政策については、それほど深いお話ではなかったけれども、3名に絞ったつもりです、今のところ」 あす16日、9人の候補者は金沢市で行われる公開討論会に臨みます。 9月15日『サンデーステーション』より