宮城県の塩釜市や利府町で撮影された、俳優吉沢亮さん主演の映画が9月13日から宮城県で先行上映されます。13日に上映推進委員会が発足しました。

 塩釜市出身で耳が聞こえない親を持つ健聴者=コーダである、五十嵐大さんの自伝的エッセイを原作とする映画「ぼくが生きてる、ふたつの世界」は、宮城県の小さな港町を舞台に主演の吉沢亮さんが「きこえる世界」と「きこえない世界」を行き来する若者の心を繊細に演じています。

 仙台市太白区のkhb本社では13日、映画の上映を通じて差別や偏見の無い心づくりを目指そうと、上映推進委員会の発足会が開かれました。

 呉美保監督や原作者の五十嵐大さんらによるトークショーも開催され、9年ぶりに長編作品を手掛ける呉監督が、原作を読んだ時の印象などを語りました。

 呉美保監督「特殊な環境で育った人の話ではあるけれども多分誰にでもある物語だなと思って。まさにこれが自分の復帰作になればなと思って是非やらせていただきたいと思いました」

 原作者五十嵐大さん「映画を見て感動したねとか、こういう人達がいるんだね大変だねで終わるんじゃなくて、この映画は現実と地続のものなので、いっぱいいるんですよね、聾者もコーダも。だからそれも含めて宮城の人たちに理解していただけるとうれしいなと思います」

 映画「ぼくが生きてる、ふたつの世界」は9月13日から宮城県で先行上映されます。