南シナ海などで中国の活動が活発になるなか、日本とアメリカ、フィリピンの3カ国の高官が集まり、海洋安全保障などを協議する会合が初めて行われました。

 南シナ海では中国がフィリピンやベトナムなど東南アジアの国々に対して不法に領有権を主張しているほか、埋め立て地を建設するなど威圧的な行動を取っています。

 日本、アメリカ、フィリピンの高官は10日午後、海洋課題を協議する初会合を都内で行いました。

 議長を務めた外務省の中村亮南部アジア部長は冒頭、「日米比の協力を着実に発展させることが何よりも重要だ」と強調しました。

 アメリカ・国家安全保障会議のラップフーパー上級部長は「中国が威圧的で不法な行動を強めていることを懸念している」と、中国を名指しで非難しました。

 また、フィリピン外務省のラザロ次官は「私たちの合法的かつ法的な海洋権益が無視されている」と南シナ海の状況に懸念を示しました。

 日米比の3カ国は海洋分野での協力を一層、深化させていくとして、協議を今後も継続して開催することで一致しました。