相次ぐ住宅火災。煙による逃げ遅れを防ぐには。

■住宅火災“煙を吸い込まない”逃げ方は?

 10日、札幌市で2階建てのアパートが燃えました。

 9日、熊本市では住宅が全焼しました。

近所の人 「一気に燃え上がって、何回も連続して爆発するので恐ろしかった」

 12月に入り、各地で住宅火災が相次いでいます。

 住宅火災で死亡する原因の半数ほどを占めるのが「逃げ遅れ」です。

愛知県消防学校 鏡味光廣さん 「煙には一酸化炭素という有毒なガスが含まれていて、その煙を吸うとめまいがしたり、吐き気がしたり、やがて意識がなくなり、動けなくなるということで逃げ遅れが多く発生している」

 煙が充満した住宅内から、どのように逃げたらよいのか教えてもらいました。

愛知県消防学校 鏡味光廣さん 「煙は上の方へ上がっていくので、下の方は少し見やすくなっている」

 頭の高さぐらいの上の方には煙が充満し、何も見えません。

 一方、かがんだくらいの下の方は床の模様が見えるなど、下の方は煙が薄くなっているのが分かります。

 煙の中を移動する際には体を低くし、壁などに手を添えながら歩くことがポイントだといいます。さらに…。

愛知県消防学校 鏡味光廣さん 「ハンカチで口と鼻を押さえる。なければ服などで押さえる」

 そして、逃げ遅れないために最も重要なのは…。

愛知県消防学校 鏡味光廣さん 「逃げ遅れをなくすには住宅用火災警報器を付けるのが一番」

 住宅用火災警報器は寝室の天井などに設置する義務がありますが、いまだ2割ほどは設置されていません。

 いざという時に作動するよう、定期的な点検も忘れないようにすることが大切とのことです。