２０２２年に仙台市宮城野区の仙台市の南蒲生浄化センターで発生した火災について仙台市は、整備を担当した２つの事業者に対し焼却炉の安全確保に不備がある状態で引き渡したなどとして、７６億円余りの損害賠償を求める訴えを起こしました。

　２０２２年２月、南蒲生浄化センターで、４基ある汚泥焼却炉のうち４号焼却炉で火災が発生しました。

　焼却した時に発生する灰などの固形物が焼却炉内に重油を噴射するパイプを覆ってしまい、局所的に高温になったことが原因とみられています。

　火災発生以降４号焼却炉は運転を停止していて、激しく損傷した跡が今も残されたままとなっています。

　焼却炉は、引き渡しから１カ月ほどしか経っていなかったということです。

　仙台市は「火災に至るような異常な高温状態になった時に自動で停止する機能が無く、焼却炉の安全確保に不備がある状態で引き渡した」などとして、整備した２つの事業者に対し焼却炉の建設や解体撤去の費用など、計７６億円余りの損害賠償を求めて２０日に仙台地裁に提訴しました。

　下水道調整課の担当者は「当事者間で責任の所在などについて協議してきたが話が、まとまらないため提訴に至った。市の主張が認められるよう早期解決に努めていきたい」としています。

　２つの事業者はｋｈｂの取材に対し、それぞれ「訴状が届いていないのでコメントできない」としています。