2023年度に全国の児童相談所が対応した虐待の相談数について、前の年より1万件以上増えて22万5000件を超えたことが分かりました。

 厚生労働省の調査によりますと、2023年度に全国の児童相談所233カ所が虐待の相談で対応したのは22万5509件に上り、前の年から1万666件増加しました。

 相談別に見ると、子どもの目の前で家族に対し暴力を振るう「面前DV」などを含む心理的虐待が13万4948件で、全体の約6割を占めて最も多くなりました。

 虐待を受けた子どもの年齢は3歳が最も多く、1万4423件でした。

 児童虐待防止を所管するこども家庭庁は、虐待の要因について「孤独のなかで親自身が誰にも相談できないような環境で子育てしてる」などと分析していて、妊産婦や子育て世代への相談や支援を行う「こども家庭センター」を中心とした相談しやすい環境を整えていきたいとしています。