警察官などを装い、「不法行為に加担している疑いがある」と嘘の電話を受けた60代の男性が暗号資産約1億円をだまし取られる特殊詐欺事件がありました。

 今月20日、「だまされたかもしれない」と東京・新宿区に住む60代の男性から警視庁に申し出がありました。

 警視庁によりますと、10日、携帯電話会社の社員を装った男から「偽造免許証を使って携帯電話機が契約されているので被害届を出してほしい」と嘘の電話がありました。

 その後、警察官を装った男から「犯人の家を調べたらあなたの通帳もあり、不法行為に加担している疑いがある。お金を暗号資産に変えることで共犯ではないと証明される」と言われ、「取り調べのため」とビデオ通話アプリに誘導されたということです。

 男性は暗号資産約1億円分を購入し、指定された口座に10回に分けて振り込みましたが、男らからの連絡が途絶えたことなどから被害を訴え出たということです。

 警視庁はビデオ通話に男2人が映っていたことなどから、複数の人物が関与した特殊詐欺事件として男らの行方を追っています。