関西電力が宮城県川崎町に計画している風力発電は、絶滅が危惧されるイヌワシの生活を脅かすとして、保護団体が村井知事に対し関西電力に中止を勧告するよう要望しました。
要望書を提出したのは、全国のイヌワシの生息地の保全などに取り組む日本イヌワシ研究会です。
要望書では、風力発電の計画地は県内で唯一確認されているイヌワシのつがいの行動圏に含まれていて、イヌワシが風車の羽に衝突して死ぬなどの「重大な影響が避けられない」と指摘しています。
また、風車の位置や数の変更ではイヌワシの暮らしを守れないなどとして、知事が関西電力に計画の中止を勧告するよう求めています。
日本イヌワシ研究会須藤明子会長「宮城県最後の1ペアの行動圏の中に計画地がある。イヌワシに対するインパクト(影響)、傘下に住んでいる様々な生き物に対するインパクト、大きいと思っております」
関西電力の風力発電計画を巡っては、川崎町や蔵王町が反対を表明しているほか、県の審査会が「景観に確実に深刻な影響を与える」として、撤回を含めた計画の絞り込みを促す答申案をまとめています。
村井知事は、これらを踏まえて8月、関西電力に意見書を提出する予定です。